専門家が分析するイム・ヨンウンの人気の秘密…「節制された唱法と多彩なジャンル」
2024年12月02日
歌手イム・ヨンウンが、国民的な人気を得ることになった背景には、節制された唱法とトロットに限定されない多彩なレパートリーが影響を及ぼしたという分析が出た。
歌謡界によると、国民(クンミン)大学のキム・ヒソン教授と、京畿(キョンギ)大学のキム・ヒソン(同名)教授は、先月30日にソウル韓国放送通信大学で開かれた「第35回韓国大衆音楽学会」の定期学術大会で、このような内容を発表したという。
両教授は、イム・ヨンウンが他のトロット歌手たちと一線を画す特有の唱法とレパートリーを基に、大きな人気を得ることになったと主張した。
唱法に関しては、感情を表に出さすに飲み込むスタイルを駆使すると説明。このような特徴は、オーディション番組で競演曲として披露したノ・サヨンの「Wish」のステージで際立つと述べた。
両教授は、「『Wish』のような楽曲は、音域の幅が狭く、歌のほとんどが低音域で構成されているため、勢いで歌い上げてしまいやすい曲だ」とし、「イム・ヨンウンは、サビの中で大きく力強く歌っても、節制しながら、飲み込むような感情処理を見せることによって、他の解釈を見せた」と評価した。
口ずさむように発音しながらも正確な発音を、もう一つの特徴に挙げた。
一例として、“ᄉ(シオッ)”、“ㅆ(サンシオッ)”などの子音が作り出す歯擦音は、大衆歌謡のボーカルで耳に障る音とされる場合が多い。イム・ヨンウンは、このような歯擦音を頻繁に活用する姿を見せたということだ。
両教授は、イム・ヨンウンが2016年にトロット歌手としてデビューした後、2020年にオーディション番組で優勝した直後には、トロットを中心に活動したが、次第にロック、ダンス、ヒップホップ、フォーク、ジャズなどジャンルを拡張し、多彩なレパートリーを備えることになったと説明した。
それと共に、「最近、イム・ヨンウンはダンスやロックジャンルの楽曲で、トレンディーながらも相対的に軽い発音を見せているという点も興味深い」と指摘した。
イム・ヨンウンが、スタジアムコンサートをソールドアウトさせる大きなファンダムを保有した理由もまた、このような長所から出ると、2人の教授は主張。
両教授は、「ファンたちはトロット本来の唱法から抜け出す節制された歌い方、心地よい音色、誠実さのある声、歌詞の伝達力、慰めが、イム・ヨンウンの本質であり、イム・ヨンウンを愛する理由だと明らかにしている」と述べた。
続けて、「イム・ヨンウンはトロットを超えてアーティストの姿を備え、国民歌手としても名声を得て、イム・ヨンウンというジャンルを構築している」と強調した。
韓国大衆音楽学会と聖公会(ソンゴンフェ)大学の東アジア研究所が共同開催した今回の学術大会は、イム・ヨンウンをテーマに彼の音楽や彼を巡る談論を論議する場だった。
檀国(タングク)大学のチャン・ユジョン教授は、学術大会でマスコミの記事を基に、イム・ヨンウンに関連したキーワードを分類し、忠北(チュンブク)大学のクォン・ジョング教授は、イム・ヨンウンの楽曲の著作権現況を分析した。