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映画『ハイジャッキング』に出演のハ・ジョンウ、「これまで演じた役の中で最も難しかった」

2024年05月23日

「これまで、限られた空間の中で孤軍奮闘するキャラクターを主に演じてきた。今回は、その中でも最も難易度の高いキャラクターだったと思う」

映画『ハイジャッキング(原題:하이재킹)』の主演俳優ハ・ジョンウは22日、ソウル・CGV龍山(ヨンサン)アイパークモールで開かれた制作報告会で撮影当時を振り返りながら、こう語った。

来月21日に公開されるこの作品は、1971年を舞台に大韓民国上空で旅客機がハイジャックされ巻き起こる極限の状況を描いたスリラーだ。ハ・ジョンウは乗客の安全を守る副記長“テイン”役を担った。

彼は、「とても映画的でドラマ性の強いシナリオが、この作品を選択するのにおいて大きな影響を与えた」と出演の背景を明らかにした。

ハ・ジョンウはこれまで、映画『テロ、ライブ』(2013)、『トンネル 闇に鎖された男』(2016)、『PMC:ザ・バンカー』(2018)などで、動きが制限された空間で起きる事件・事故に向き合う人物を演じてきた。

しかし彼は、「『ハイジャッキング』では機内で起きることに対処する一方、ハイジャック犯の無理な要求を聞き入れ、乗客の安全のために奮闘する演技をしなければならず、これまでの作品の20倍ほど大変だった」と明かした。

『ハイジャッキング』は、1971年1月に実際に起きた大韓航空F27機のハイジャック未遂事件を素材にした。約60人が搭乗した旅客機を、江原(カンウォン)道高城(コソン)出身の20代男性キム・サンテがハイジャックし、北に向かおうとした事件だ。

キム・ソンハン監督は、「この事件を聞いた時、あまりにも映画のような話なので、“映画にしてほしい”とキム・ギョンチャン作家に言った」とし、「幸いにも作品の演出を担うことになった」と話した。

『アシュラ』(2016)、『1987、ある闘いの真実』(2017)、『白頭山大噴火』 (2019)など、しっかりとした作品で助監督を担ってきたキム監督は、『ハイジャッキング』で演出デビューを果たした。

旅客機を脅かすハイジャック犯“ヨンデ”はヨ・ジングが演じた。ヨ・ジングが悪役に挑戦するのはデビュー後初のことだ。

以前から悪役をしてみたかったという彼は、「外見も、これまで見せてこなかった荒っぽい雰囲気に変えた」とし、「演技をしている中で感情が高ぶり、過激に行動したこともあった」と笑った。

ヨ・ジングと初めてタッグを組んだハ・ジョンウは、「実際に会ったヨ・ジングの姿と、私が抱いていたヨ・ジングのイメージが全然違った」とし、「すごく男らしくて素敵な俳優に成長したと思った」と話した。

ソン・ドンイルは、ベテラン機長の“ギュシク”を演じ、映画『国家代表!?』以来、15年ぶりにハ・ジョンウと共演した。ヨ・ジングとはドラマ「愛したい〜愛は罪ですか〜」(2006)で親子役として出演した。

ソン・ドンイルは「私が出ると聞くと観客たちは、“笑えそう”と期待するが、『ハイジャッキング』は、どんな冗談も言うことができない恐ろしい状況が背景となっている」と述べた。

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