“年内入隊”のNCTテヨン、初のソロコンサート「TY TRACK」を開催…「ファンのおかげで強くなることができた」
2024年02月27日
「僕をこんなふうに表現する公演ができるまでに10年かかったが、いつかまたこのような公演をすることができると思う。僕はずっと皆さんといるから」
グループNCTのテヨンは25日午後、ソウル・オリンピック公園オリンピックホールで開かれた初のソロ単独コンサート「TY TRACK」で、「会社にいる多くの有能なスタッフのおかげで、僕がこの場まで来ることができた」とし、「少しはよい人になったようで、感謝する」と述べた。
テヨンは話しながら、感情が込み上げたかのように目をぎゅっと閉じた。すると「イ・テヨン(本名)」と呼ぶ歓声が場内を埋め尽くした。彼の言葉がファンたちに特に響いたのは、今年29歳の彼が年内に入隊を控えているからだ。
今回の公演は、2016年のデビュー以来、テヨンがソロとして初めて開くコンサートだ。NCT 127のメンバーとして活動してきた彼は昨年、1stミニアルバム『SHALALA』を出しソロ歌手としてデビューした。
グループでも、ソロでも韓国国内外で大きな人気を集めているだけに、前日に続き2日間開かれた今回の公演は、視野制限席まで売り切れた。公演会場では、日本語や中国語が飛び交い、彼のグローバルな人気を実感させた。
テヨンはT字型のステージの下からインパクトある登場をした。そして「Concrete」で強烈なラップを披露し、公演の始まりを知らせた。
彼は未来の感じがする「Virtual Insanity」、カリスマが際立つ「APE」、夢幻的な演出が目立つ「Moonlight」などを歌った。
テヨンは今回の公演をアーティスト、愛、別れ、傷、治癒、自伝的な話など6つのテーマに分けてステージを飾った。公演名の「TY TRACK」が“テヨンの音楽と道”という意味を込めているだけに、6つのテーマで自分だけの話を解きほぐしたのだ。
テヨンは、自身の音楽の道のりをファンの前で繊細に表現しようと、彼が作詞・作曲に参加した楽曲だけでトラックリストを構成した。彼はMCを最小化し、楽曲の紹介に時間を割くなど、自分の音楽を聴かせることに集中した。
テヨンは「コンサートは、シナリオが流れるように編成されているので、皆さんがステージに集中できるようMCを少なくした」と述べた。
彼は「『Concrete』は、僕が生きてきた都市のイメージ、『Virtual Insanity』はこの会社(SMエンターテインメント)に入って見た都市の光景を表現した」とし、「(SMに入社後は)まるで新世界を見るように、すべてがきらめいて特別だった。そのような記憶を(歌に)込めてみた」と紹介した。
テヨンは、ミュージカルのような演出が視線をとりこにする「RUBY」、列をなしたパフォーマンスで官能美を誇る「BACK」、ワイヤーパフォーマンスで空中を歩くような姿を作り出した「404 File Not Found」など、豊かな見どころを届けた。
テヨンは「(NCT 127)のメンバーたちと青春の時間を共に過ごした」とし、「NCT 127のメンバーたちには、『一緒に青春を感じさせてくれてありがとう』と言いたい」と述べた。
同日の公演には、NCTのチソン、ユウタ、SEVENTEENのウジ、Red Velvetのスルギ、振付師のリジョンなど親しい同僚も参加し、現場で彼を応援した。
テヨンは26日に、2ndミニアルバム「TAP」も発売した。
彼は同日、同名のタイトル曲「TAP」をはじめ、「Ups & Downs」、「Run Away」、「Moon Tour」など新譜のステージをファンたちに見せた。
タイトル曲「TAP」は、多彩な楽器サウンドと歌いやすいラップが印象的なヒップホップナンバーだ。無関心のように見せてさりげなく相手に好意を表現する姿が、ウィットたっぷりに描写された。
彼はアンコールステージで、2階の客席からサプライズ登場し、観客一人ひとりと目を合わせるなど、ファンサービスも忘れなかった。
テヨンはアンコールステージを終えた後、「本当に最善を尽くした」とし、「心の中の片隅では、認められたいし、うまくやらなければというプレッシャーが大きかったが、今はそんな思いを捨てたい」と述べ、涙ぐんだ。
「皆さんがいたからこそ僕が強くいられた。僕は変わり者でヘンテコな奴だけど、強く成長することができた。よりよい人、より安定的な人になって、皆さんの前に立つことができた。今日は僕も幸せだった」