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キム・ジョハン&Muzie、プロジェクトグループSlow Motionを結成

2023年09月21日

何においても、あっと言う間に終わり、歌の長ささえも3分を超えない昨今、これに反旗でも翻すかのように5分30秒に迫る音楽を出した異色デュオが登場した。

まさに「R&B Daddy」のキム・ジョハンと音楽プロデューサーのMuzieがタッグを組んだプロジェクトグループ「Slow Motion」のことだ。

彼らは「スローでずっしりした」伝統のブラックミュージックを彼らならではの色で再解釈し、アーティストやファンの好評を得た。Slow Motionのキム・ジョハンとMuzieは最近、ソウル江南(カンナム)区でインタビューに応じた。

「直筆の手紙を、最後に受け取ったのはいつだろうか?一文字一文字丁寧に書かれた直筆の手紙のことだ。文字だけ見ても心が動かされる、そんな手紙のような音楽をやりたかった」 (キム・ジョハン)

キム・ジョハンはグループ名の意味を聞かれると、「直筆の手紙」と「紙の本」の話をし始めた。

彼は、「人々が、わざと“早く早く”と言っているようには思えない。(本人の意志とは反対に)時間がなく、ゆっくりしている暇がないだけだ」とし「週末にゆっくりと休みながら電子書籍ではなくページをめくれる紙の本を読む感じで“Slow Motion”がいいと思った」と説明した。

Muzieも、「これまで私たちが好んでいた音楽とコンテンツには叙事、感情、演奏、ストーリーテリングがあふれていた」とし、「しかしある瞬間、音楽からコンテンツが消え、早く進んでいるだけのように感じた。だから私たちが好きなものを一度、ゆっくり見つめるグループになろうという意味でこのグループ名にした」と明かした。

彼らがリリースした1stシングル「How Many Times」は、「Slow Jam」(R&Bジャンルの一種)をキム・ジョハンとMuzieだけの方式で再解釈した楽曲だ。「何度も」と繰り返される歌詞は、1990年代のポップ音楽の雰囲気と切なさ、官能美が色濃く漂う。最近のK-POPアイドルの楽曲なら2曲以上に相当する5分27秒もの長さの楽曲だ。

Muzieは、「昔のクラシカルな歌を聴くと、ほとんどがラブソングだ。2人きりの夜と夜明けに起こる原始的な愛の物語が込められていた」とし「私たちは今回の楽曲で、“最も純粋な単語”で“最も官能な感じ”を出したかった」と紹介した。

彼らは、わざと楽曲を長くしたわけではないと説明した。やりたい話を入れてみたらジャンルの特性上、自然とそうなったと明かした。

キム・ジョハンは、「映画編集に例えるなら、2時間を越えざるを得なかった作品ということだ。長くてもカットする部分がなかった」とし、Muzieもやはり、「ラジオ用には一部をカットしなければならないだろうが、私たちが表現したものを、無理やりさらけ出したくなかった」と話した。

キム・ジョハンとMuzieは、大衆音楽界の先輩後輩としても親しい仲だ。2017年、Muzieとユ・セユンのデュオUVの「ジョハン イヒョン(原題:조한이형)」にキム・ジョハンがフィーチャーリングで参加したことがある。

キム・ジョハンは「ジョハン イヒョン」のサビで、伝統のR&B唱法を用いて「技術でも学べ 中国語でも学べ」と、さまよう青年たちに対して歌い、コミカルながらも深い印象を残した。

Muzieは「私は、キム・ジョハンの“オタク”で、彼のファンとして初めて出会い今は親しい仲になった」とし「やりたい音楽を介してジョハンさんと意気投合し、グループを組むことになった」と明かした。

キム・ジョハンは1993年、Solidの 1stフルアルバムで音楽界に足を踏み入れ、今年デビュー30周年を迎えた。1990年代初頭、韓国にとっては馴染みがなかったR&B・ソウルジャンルを歌謡界に持ち込んだ先駆者の彼に、「R&Bダディ」というニックネームはぴったりだ。

彼は、Solidのヒット曲「この夜の終わりをつかんで(原題:이 밤의 끝을 잡고' 녹음 당시 우리말이 익숙지 않아)」のレコーディング時、韓国語があまり話せなかった。そのため「しばらく君を葬らなければ」という歌詞を、当時よく行っていた場所と混同し「蚕室(チャムシル)に君を葬らなければ」と歌ってしまい、不本意にも怖い楽曲になったというエピソードも伝えた。

キム・ジョハンは「いまだに音楽ができ、学ぶことができてありがたい」とし「新しい最近の音楽も学ぶようになり、さらに忙しくなった。今からが始まりだと思う」と語った。

「世の中のトレンド音楽は、もちろんあると思う。しかし、こんなクラシカルな音楽もあるということを忘れずに、ゆったりと楽しんでいただきたい」 (Muzie)

「ファストフードはファストフードならではの、スローコースはスローコースならではの魅力がある。私たちの楽曲が一昨日、インドネシアのTikTokのPlayistに入っていた。需要があるようだ」 (キム・ジョハン)

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